日高昆布のおいしさを伝える「ナナクラ昆布」!

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日高昆布のおいしさを伝える「ナナクラ昆布」!

2017年3月 8日 UP

Brasserie coron×いいね!農styleコラボ企画
おいしくて楽しい生産者トーク&交流会「coron marche de saison(コロンマルシェデセゾン)」。2月のテーマは初の試みとなる漁業分野の「昆布」。今回は「ナナクラ昆布」の代表を務める木村真依子さんのお話を聞きながら、おなじみ塚田宏幸シェフの自慢のお料理も堪能してもらいました。

「ナナクラ昆布」は、日高昆布の加工品を手がけるブランド。この日も司会進行役を担当した「いいね!農style」の伊藤新が、さっそく木村さんに「なぜ昆布にスポットを当てたの?」という素朴な疑問をぶつけました。

「私は新ひだか町三石地区の出身で、祖父が日高昆布の漁師でした。小さなころから朝早くに昆布を採りに出かける祖父の背中を見て育ったのですが、20歳のころに『俺の体が動かなくなったら漁師は辞める』と聞いて...。なんだか胸にポッカリと穴が開いたような気持ちになり、どんな形でも昆布家業を残したいと起業を決意しました」
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とはいえ、近ごろはダシに注目が集まることもありますが、若者の食文化に根づいているとはいえません。そこで、木村さんは扱いに困ってしまうような昆布の束ではなく、使い勝手の良い小さなサイズや細切りに加工。プレゼントにもふさわしい洗練されたパッケージに仕上げ、若い人が手に取りやすい商品を開発したそうです。
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「日高昆布は舌ざわりが滑らかで旨みたっぷり。利尻昆布のように料亭で使うような透明感のあるダシはとれませんが、その分だけ磯の香りが強くて味も濃いんです。食べてヨシ、ダシをとってもヨシ。ご家庭で調理するにはピッタリだと思いませんか?」。木村さんの問いかけに会場の皆さんも思わずうなずきます。


日高昆布は養殖ではなく100%天然なのだとか。品質の良し悪しを決める等級は1等~6等まであり、さらに漁が行われる浜ごとにも「並浜」「特選浜」といったランク付けがされているといいます。細かく厳密に決められている等級のお話に、「そんなに分かれているの!?」「知らなかった~!」という驚きの声もチラホラ。
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「日高昆布の漁は夏の天気が良く、海が凪いでいる時にしか操業できない決まり。年間を通して20日も船を出せれば多いほうです。漁師は先端がL字型になっている『カギ』という棒状の道具を使って、手作業で昆布を引き抜きます。簡単そうに聞こえますが実はテクニックが必要ですし、昆布が途中でちぎれてしまっては商品になりません。手間ひまのかかった希少価値の高さが、細かく等級分けする理由だと思います」

日高昆布の基礎を知ったところで、塚田シェフが登場。まずは和食と洋食の昆布ダシのとり方を教えてくれました。
「和食は一般に60℃で一時間かけるのに対し、洋食の場合は78℃で3時間もかけて濃いダシを煮出します。洋食は肉やワインと合わせることが多く、味が負けてしまわないように工夫しなければならないんです」
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ナルホド!と納得していると、スタッフの皆さんがお客様に二つのカップを次々と差し出していきました。中身はたった今話題に挙がった和食と洋食それぞれのダシ。「ちょっと飲み比べてみてください。味の違いが分かるはずです」と塚田シェフが言葉を続けます。

「濃いほうが洋食だよネ!」
「繊細な和のダシもおいしい」
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理屈の上でも、舌でも和洋の昆布ダシの違いを教えてくれました。そんな日高昆布を使ったこの日のお料理は...

◎昆布のタリアテッレ ウニとホタテのクリームソース
◎昆布とエゾシカのオハウ
◎甘エビと冬野菜 昆布のクリーム
◎昆布バゲット
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「日高昆布のダシを濃縮したフラン(洋風茶碗蒸し)やジュレ、限界まで煮詰めて粉上にしたものなど、昆布づくしの料理に仕上げました。タリアテッレのレシピを考案したのは、当店のパスタ番長(町屋シェフ)。日高昆布を高温でローストしたものを砕いて麺に練り込んでみると、『思った以上にクリームと合う』と驚いていました。彼の自信作、ぜひご堪能ください」


会場は「旨みが本当に深い!」「昆布のほのかな香りが洋食にもピッタリ」など、「おいしい声」の数々と笑顔で一杯に。「昆布とエゾシカのオハウ」はアイヌ料理をアレンジした一皿。塚田シェフは「アイヌ料理はクセが強いんですが、昆布の旨みが味わいをマイルドに包んでくれます」とお客様に説明していました。
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楽しいお食事タイムの後は、再びトークセッション。「主力商品の『極細こんぶ』はそのままポリポリ齧ってもおいしいですし、食材のわずかな水分でも戻るのでこの細さに仕上げました」と木村さん。塚田シェフは「最初は使い方が分からなくて普通に水で戻していました(笑)。だけど、野菜を切ったボウルに入れてみると、昆布が柔らかくなり、旨みを食材に移してくれるんです。バリエーションの広げ方は研究中です」と笑います。
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最後は木村さんから昆布の保存方法と締めのご挨拶。「昆布は湿度に気を付ければ、いくらでも長持ちします。少し湿気ったなと思ったら、天日干しすることで品質は復活するんですよ。今日は日高昆布を塚田シェフがおいしい料理にしてくれて幸せでした。こんなふうに日高昆布の価値を伝え続け、もっともっと魅力を知ってもらいたいと思っています」


当日限定のマルシェでは、「ナナクラ昆布」の商品を手に取る人の列が出来ました。次回のテーマは洋食と相性ピッタリの「乳製品」。ぜひ、ご参加ください!
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