都会で開く「畑の八百屋」!?「かわいふぁ~む」

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都会で開く「畑の八百屋」!?「かわいふぁ~む」

2017年9月 1日 UP

Brasserie coron×いいね!農styleコラボ企画
おいしくて楽しい生産者トーク&交流会「coron marche de saison(コロンマルシェドセゾン)」。8月のテーマは「夏野菜」。今回は札幌で少量多品目の野菜を有機的に栽培する「かわいふぁ~む」の川合浩平さんをゲストに迎えました。
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「ウチの農場は小別沢にあって、マチナカから車で20分ほど。ススキノに一番近い農家を自負しています(笑)」

司会進行役の「いいね!農style」伊藤新から自己紹介をすすめられると、川合さんは開口一番、ジョークを交えてお客様の笑いを誘いました。

「僕は札幌出身。大学卒業後は東京で販促物制作の仕事に携わりました。だけど、ある時、百貨店向けに手がけたクリスマスのポップや飾り物が、一夜にしてトラック一杯の『不要物』になる姿を見て、自分が作っているのは何なんだろうという気持ちになってしまい...。ちょうど子どもが生まれて食を見つめ直す時期だったこともあり、そこから農の世界へとシフトしていきました」
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川合さんは新規就農を果たしてから今年で2年目。「自分がおいしいと感じるものを」という思いから、約30種の作物を有機肥料を使い無農薬で育てています。とはいえ、畑仕事を担っているのはただ一人。除草剤を使わず手作業で草むしりと格闘したり、収穫適期に合わせて短期間でレタスを大量に刈り取ったり、休む間もなく汗を流しているそうです。

「でも、僕の手が止まったって構いませんから、畑に遊びに来てほしいんです。採れたて野菜の味の違いや流通に時間をとらないからこそ日持ちすることを知ってもらいたくて。それに自分で収穫した野菜に愛着を持って大切に食べてくれたり、農作業をきっかけに家族の会話が弾んだりするとうれしいんですよね。そんな『畑の八百屋』を都会の身近な場所に開きたくて、小別沢での就農を選びました」
august_03.JPG※「かわいふぁ~む」を訪ねる場合は、事前にFacebookなどで連絡しておくとスムーズです。ページは「かわいふぁ~む」で検索してください。

伊藤の「種はどうしているんですか?」という質問から、自家採種についての話題へ。川合さんは品種によっては自分で種を採り、きゅうりやピーマンは以前の畑の持ち主からあわせると10年ほど継いでいることになるといいます。

「自家採種はスーパーに並ぶ野菜と同じではなくて、例えばきゅうりは長いもの、細いもの、ずんぐりしたものというように個性的な形になるんです。野菜も土地に合うように変わっていくのでしょうか、ピーマンは比較的高温を好むにも関わらず、ウチの種なら霜が降りる前まで収穫できます」


と、ココでおなじみ塚田宏幸シェフが「焼けました~!」と夏野菜のオーブン焼きを手に登場!この日の料理を説明してくれました。

今回のメニューは...
◎キュウリと昆布パウダー
◎夏野菜のオーブン焼き
◎ゴーヤ、トマト、ジャガイモ 全粒粉のストラッチ
◎coronのパン
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「きゅうりはシンプルに塩と昆布パウダーをふり、水分を飛ばしました。浅漬けのような感覚に近いですね。ゴーヤ、トマト、じゃがいもを使ったパスタは...きっと誰も味わったことがないと思うのでお楽しみに(笑)」

そのパスタが提供されるや、お客様は塚田シェフに「ゴーヤのパスタって苦いと思ったけど甘みがあっておいしい!」と感想を伝えていました。川合さんは「都会で畑に行って収穫を楽しめるって贅沢ネ」と声をかけられると、「夜中でも来ていただいて大丈夫です。お化けは出ません(笑)」と冗談交じりに答えるなど大盛り上がり。
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楽しい食事タイムが終わったところでトークが再開。川合さんは畑で毎日のように野菜を生で「味見」していると、味の変化が激しいことに気づいたとか。きゅうりは晴れた日の夕方に収穫するのが一番甘く瑞々しいと持論を展開します。

「ソレ、本当ですか?農作業でたっぷり汗をかいた後だからじゃなくて?」と塚田シェフの一言に会場は爆笑の渦。話題は野菜の「採りどき」に移り、収穫期間の短い「早生(わせ)」やその反対の「晩生(おくて)」といった農業ワードを説明してくれました。トマトは夏野菜といわれていますが、北海道では「秋野菜」で8月下旬が一番おいしいというお話にはお客様の「そうなんだ」の声もチラホラ。
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川合さんは無農薬で作物を育てていることもあり、塚田シェフは「虫はつかないの?」と素朴な疑問を尋ねました。「葉ものは水が足りないと弱ってしまい、虫がつきやすくなるので、僕はスプリンクラーで水をまいています。他にも雑草をこま目に抜いて風通しを良くするなど、虫に食べられにくくする工夫は取り入れているんです。だけど、キャベツなんかは手で青虫を取っています」
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今回はミニマルシェに並ぶたくさんの野菜について川合さんが説明し、塚田シェフがおいしい食べ方を伝授。札幌の伝統的な玉ねぎ「札幌黄」は煮ると甘く、ビーツはボルシチに使うのが良いのだとか。「デストロイヤー」というじゃがいもは、赤と紫のしま模様の変わった品種です。
「僕は新じゃがよりも越冬ものを使うことが多いんですが、このデストロイヤーは旨みがしっかりあります。わると黄色でわりかし甘いんですよ。越冬したものも食べてみたいんですよね」と塚田シェフ。「いやいや、ウチ、冷蔵庫がないから塚田さんがやってくださいよ(笑)」
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楽しい掛け合いが続いたところで、そろそろ終了の時間。塚田シェフはマチナカから20分車を走らせるだけで新鮮な野菜が手に入る川合さんの農場スタイルを大絶賛。「最初はチャラそうに見えたけど(笑)、話してみるとこんなに優しい人に初めて会ったと思いました。そんな川合さんの作る野菜を紹介したくて今日はゲストにお招きしたんです」

「畑に来ていただいて、旬の野菜を採って帰る。この贅沢さを広げていって、食卓と畑を近づけていくのが僕の使命です」と川合さんが締めくくりました。

この日の会場限定ミニマルシェも大盛況。次回のテーマは「とうもろこしです」。ぜひ、ご参加ください。
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